第2回では、WiMAXについて記載したいと思います。
その前に、簡単な歴史を知っておくべきでしょう。過去を知ることで、今がわかるわけです。
インターネット回線の歴史
まずは、自宅のインターネット回線の歴史とその速度を簡単な表で。
年 | 回線名 | 回線速度(最大値) | 実質速度 |
1990年代後半~現在 | アナログ回線・ISDN回線 | 33.4~64kbps | 不明 |
2000年頃~現在 | ADSL回線 | 1.5~100Mbps | 1~10Mbps |
2000年頃~現在 | CATV回線 | 128kbps~120Mbps | ~30Mbps |
2001年頃~現在 | 光ファイバー | 10Mbps~1Gbps | 5~80Mbps |
bpsは、ビット パー セカンドの略で、1秒間に何ビットの情報を送れるかの単位です。k(キロ)の約千倍がM(メガ)、その約1000倍がG(ギガ)です。
ちなみに、よくCMで言っている速度ですが、あくまでも最大の理論値に過ぎないので、実際に出たとしてもこの程度だと思ってください。
続いて、モバイル通信の簡単な表です。こっちがやっかいなんですよ。会社によって呼び方や速度が違うので。
年 | 回線名 | 回線速度(最大値) | 実質速度 |
2000年頃~ | ダイアルアップ | 33.4~64kbps | 不明 |
2001年頃~ | PHS回線 | 64~256kbps | 不明 |
2009年頃~現在 | 3G回線 | 2.4Mbps~7.2Mbps | 1~2Mbps |
2012年頃~現在 | 4G回線 | 75Mbps~120Mbps | 5~50Mbps |
超おおまかに表にしましたが、「こいつ知らないな?」と思われるのは癪なので一応補足的に書いておきます。
携帯の会社によって規格や呼び方がばらばらで、この枠の中に入らない変な規格もあったりします。Softbankの「ULTRA SPEED」(最大42Mbps)とかは一応3Gの枠ですし、最近普通に聞くLTEというのは、今は4Gの枠内に入るのですが、実は3Gと4Gのつなぎの規格(当初は3.9Gと呼ばれていた)だったりと、ややっこしくて仕方ありません。
(厳密に定められた4G規格に適合しているのは、次世代LTEとWiMAX2のみ)
自宅の回線とモバイル回線という風に、明確に棲み分けがおこなわれている感じです。
多分、何も違和感なくそういう風に使っていた人が多いでしょうね。家ではパソコン、外ではスマホ。別々の回線で使用するのが当たりまえ。
ところがここにきて、ノートパソコンの小型化やタブレット端末の予想外の普及という、外でスマホ以外の機械をインターネットに繋ぐことが多くなってきたわけです。
そこで使われるのが、データ通信専用のモバイルルーターです。
ルーターとは、外部と内部のネットワークの橋渡しをする機械の事。これがないと、複数のパソコンなどを同時にインターネットに繋ぐことができません。
携帯各社は一生懸命この「モバイルルーター」を売ろうと、一緒に買うとお得なプランを用意してきました。
Softbankの場合は、iPhone買うとiPadとモバイルルーターをセットで安くとか、変なプランをたくさんやっていました。
Docomoも電器店と組んで、電器店のポイントでとんでもないポイント還元をやったりしました。(私はそこで2台契約。1か月分支払い解約)
ただこれ、大きくて、一緒に持っていくとかさばるし、邪魔だし、落とすし、ほとんどの人は使ってなかったように思いますね。
WiMAXというのも、このモバイルルーターの一種なんです。ただ、他とは少し違う道を開拓します。
通信の革命者、WiMAX
前に書きましたが、家と外、別々の契約でインターネットというのがごく普通だと考えていた中で、革命を起こしたのがWiMAXです。
自宅用のインターネット接続にもWiMAXは果敢に攻めていきました。
家でインターネットをする場合、LANケーブルという線をパソコンに挿して使うことが多いと思いますが、モバイルルーターにはこれがありません。全て無線で繋ぎますから。
じゃあ、LANケーブル挿す穴をつければいいじゃないかという考えですね。
家に穴をあけて外から光ファイバーやCATVの線を通すなんていう工事はいらないし、デスクトップパソコンはLANケーブルで繋いで、ノートパソコンは無線で繋ぐなんてこともできるわけです。
ところが、宣伝不足や光とCATVの圧倒的物量戦略、通信速度やWiMAXが使用できる範囲などの問題で、埋もれてしまい、電器店でも隅っこで細々と青いガチャピンとムックを見てびっくりするだけの存在になりました。
家庭用据え置き型のWiMAXは受け入れられなかったということでしょう。
そこで登場するのが、クレードル付のWiMAXです。クレードルとは、家にいるときにモバイルルーターを充電するため置いておく台です。機種にもよりますが、スマホにもありますよね。WiMAXはそのクレードルに、LANケーブルを挿せるようにしたのです。
そもそも、各家庭に1台パソコンがある時代ですが、使う人はだいたい決まっています。1人暮らしなら、自分しか使わないでしょう。
ブロードバンドといわれ、月額で払っているので気づきにくいですが、本当にその金額分家でインターネットを使用していますか?
自宅も外もWiMAXでいいんじゃないか?
最近は家でもパソコンじゃなくスマホやタブレットを使用してインターネットのホームページを見るだけの人がほとんど。
だけど、動画なんか見てしまうと、すぐに通信速度制限がかかってしまう。だから無線LAN(Wi-Fi)で制限のないWiMAXに繋いで使うわけです。
重要なのは、WiMAXの範囲内に家があるか、パソコンやタブレットを家で使用するのは自分だけか。まあ、この2つに当てはまれば、WiMAXで統一した方がお得です。
家にいるときはWiMAXのモバイルルーターをクレードルに置いておけば、有線でも無線でもインターネットができる。
外に行くときはモバイルルータを外してもっていけばいい。
ちなみに、インターネットで動画を見る場合、ハイビジョン画質でも5Mbpsあれば見れます。10Mbpsあれば、ほとんどのものが余裕です。
それ以上必要な人は、大容量のデータをダウンロードする必要がある人ということになります。
私は現在、家の回線は光で、WiMAXを2台、スマホ1台でタブレット3台というとても変な状態です。
今回買うことにしたWiMAX2+の性能次第では、自宅の光をやめるかもしれないですね。それは届いて、性能を見た後ですけど。
コメント